| < ク ウ ガ と 私 > どうもはじめまして、脚本を担当した荒川です。 最終回を書き上げてはやひと月……その間にもキューバの撮影に同行したり、打ち上げ用に『EPISODE 50 乙彼』を執筆したりで、何やかやとクウガに関わってきました。 最終回の日は打ち上げの翌日で、大雪のあとの青空という、まるで仕組まれたかのような状況の下、何とも言えない感慨の中でオンエアを見ました。でも不思議とまだ寂しい気持ちは湧いてきませんでした。 ああ、よくここまで来たなあ、スタッフやキャストの人たちにほんとに恵まれたなあ、という幸福感のほうが勝っていたのです。 「幸せは歩いてこない、だから歩いてゆくのだ」と語ったのはギリシャの哲学者のプラトンだったでしょうか(高寺注:違うと思います(^_^;)。劇中でおやっさんにも言わせましたが、「若い時は二度ない、ドンとやれ」という一節も私は好きです。まさにクウガに携わった一年と数ヶ月はその言葉に集約されていると思います(「もう若くないのでは?」という疑問は却下!)。 高寺氏から直々に電話を貰い、『仮面ライダー』の新作をやらないか、と言われた時には色々な意味で迷いました。幼い頃自分も夢中になり、その後も数十年の時を越えて輝き続ける大看板だけに、自分がその栄光を汚すことになったらどうする? 引き受けるのは身の程知らずの暴挙かもしれないぞ。 でも色々考えた末に、上記の二つの言葉の境地に至ったのです。 せっかくメインライターの栄誉を授かったんだから、自分が『こんなヒーローがいたっていいじゃないか』と思っていたヒーローを書いてみよう。筆の遅い自分にはこんなチャンスもうないかもしれないし(^_^;)。 そして今、多くのみなさんに受け入れて頂いて心からほっとしています。 これを書いているのは1月28日ですが、今朝子供に起こされて見たテレビに『アギト』が流れているのを見て、ああほんとに『クウガ』の放送は終わったんだなあ、と思いました。 でもまだ当分『クウガ』は自分の中で過去のものにはなりそうにありません。 なぜって、書ききれなかった雄介や一条の魅力はまだまだたくさんありますから。 映画化を希望して下さる方が多いと聞いていますが、私もそれが実現するよう微力ながら頑張ります。 ドンとやらなきゃだめですもんね! 荒川稔久
EPISODE 9・10を執筆中の荒川氏
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