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| た: | なんで選挙になったんですか? リクシンキたちに選挙運動まで手伝わせて(笑)。 |
| し: | 最終回に向けて、「黒岩がどんどん出世していってしまう」という流れはどうだというプランがあって。 |
| た: | あー、最後には皇帝にまでのぼりつめてしまう、それまでの道すじを描こうと。 |
| し: | 初めは町長とかから始めて、「おい、あいつ今度は市長になったらしいぞ」とか暁たちがうわさするという。「さすがは黒岩さんだ、人生設計がしっかりしている。それに比べてお前は!」って速水が(笑)。 で、どこから始めようかという話で、木村さん(木村京太郎=読売広告社プロデューサー)が「せめて区長くらいにしないとサマにならんだろう」というので、「どうせなら、初めから都知事くらいいくか」ということになった。だんだんじゃなくて、いきなり出世してしまったという。 |
| た: | きちんとした黒岩の出演は、闇法廷(23話)以来ですね。 |
| し: | この頃、小川さん(小川敦志=黒岩省吾役)は並行して舞台もやってたから、スケジュールの折り合いもキツかったのに、もう井上さん(井上敏樹=脚本)をはじめ、みんな黒岩がお気に入りになってて。 |
| た: | 23話も、出演日数自体は少なかったから、かろうじて成立したんだよね。 |
| し: | だんだん出世していくのをうわさするというのは、出演してなくても黒岩話をつないでいけるという狙いもあったんだよな。 |
| た: | この時の小川さんの舞台って、やっぱりひとり芝居だか2人芝居だったかな。そういうのが多いみたい。ひとりで場をもたせられる力を持ってる人。 |
| し: | だからあのパワーで演説もできる。演説ができる人ってそうはいないよ。得がたい人だ。 |
| た: | しかもアフレコなのに。 私さー、やっぱりこの番組、つくる側じゃなくて、リアルタイムに観客として見たかったよ。毎週予告を見るたびに、「いきなり裁判!?」「いきなり選挙!?」「いきなりニュース!?」って(笑)。 |
| し: | (笑) |
| た: | そういう風にワクワクして見れた番組って、他にあったかな。やっぱり一話完結ものの基本は、キャラクターづくりと。 |
| し: | まずキャラクターを確立して、それからやっと遊べるようになる。 |
| た: | ホントにそれだよね。単に選挙だけやったからといって、何にも面白くない。 |
| し: | そうそう。面白いのは、このキャラクターで、暁と黒岩の一騎打ちになるから。 |
| た: | そういうのができるのが、一話完結のよさでもあるわけか。 |
| ネーミングで勝負よ! |
| た: | ところで、“朱美”って名前になったのはなぜ? |
| し: | なぜといわれても。井上さんのネーミング。 |
| た: | 「橘 朱美」って、何度もいうけど演歌歌手みたい(笑)。“朱美”をヒロインの名前にするって、今の時代になかなか大胆だと思った。 |
| し: | たしかに今風じゃないかも。昔の店の女の源氏名って感じだよね。だから、岩手の実家がどうのとかいう話にもなるんだろう。 |
| た: | “るい”は今のヒロインの名前って気がするけど。初めは“ゆい”ってつけてて、『ビーファイターカブト』に同じ名前のレギュラーがいるよって変えたんだよね。それで、ますます現代風になった。ネーミングってけっこういい加減よね。 |
| し: | “涼村 暁”もね。 |
| た: | 初めは“冴木 暁”だったもんね。「えっ、サエキ・アキラ?」ってハタと(笑)。 ※ 東映に“佐伯 明”というベテランプロデューサーがいる。近作は『新・御宿かわせみ』等。 |
| し: | 気持ち悪いと。いやいや、恐れ多いと(笑)。で、「涼しげな名前がいいんじゃないか」「だったら“涼村”はどうだ」ってその場で。 |
| た: | おおもとの発想は、冴羽リョウじゃないの? 『CITY HUNTER』の。 |
| し: | “暁”は、光にちなんだ名前ということだけど、“冴木”は影響あったかも。「いい加減で女好きの探偵が、事務所かまえて、助手の女性がいて」という形だと、どうしても『CITY HUNTER』の影がちらつくよね。別にパクりをやるつもりはなくても。 |
| た: | いまでも聞くのよね、『CITY HUNTER』的なヒーローをやろう、って話。正義に熱く燃えるヒーローとかは、もう恥ずかしくてやってらんない。時代とズレてる気がするんだろうね。そうすると、何かというと『CITY HUNTER』が引き合いに出てくる。 |
| し: | 15年も前の作品なんだけどなあ。いまだにテキストなんだね。 |
| た: | 3年前の『シャンゼリオン』ではなく(笑)。 |