| 模索する人たち |
| し: | 9話はさ、シャンゼリオンになれなかった男・速水という設定を、もう一度おさらいしようと狙ったんだが…。 |
| た: | あー、「失敗した」とか言ってたね。「性格まで入れ換えることはなかった。速水がシャンゼリオンになれた話に絞ればよかった」って。 |
| し: | 性格が入れ代わるところがコメディになるんだけど、分かりにくいことは分かりにくい。 |
| た: | 男どうしだし。髪を縛るとかほどくとかやっても分からんとかって、脚本段階でもめたっけ。あと、「早い」って話が出たよね。「もう少し後でやれれば」ってのが暁たち的にはあったんでしょ。 |
| し: | 自分たちの役づくりがまだ固まってないところに、いきなり相手を演じろというのは酷だよね。でも、無理にでもこの話はここでやっとかないと。後でやってもつまんない。 |
| た: | 普通は後半にやるような話だけど、後半にやったら普通になっちゃう。何でも早め早めの『シャンゼリオン』。 あえてそういうエピソードを持ってきたのは? |
| し: | いや本当は、9話までは“キャラクター回し”なんだよね。キャラクター間の人間関係をシリーズの柱にしたかったから、まずはレギュラーを定着させようと。 |
| た: | あー、「本当はやりたくないけど」って言ってたね。じつは順番にやっていただけなわけね。9話でそれがひとめぐりするわけか…。 |
| し: | そうそう。10話以降は、また次のステップだと。 |
| た: | 初めのほうのエピソードは、やるべきことが決まってたわけね。 |
| し: | 決まってたのは、11・12話までかな。で、13・14話という突発事態(朱美の降板劇)があって、すっかりペースを崩された。で、15話(『超まぼろしのアレ』)からしばらく方向を見失うんだよね。 |
| た: | 模索の時期? |
| し: | うん。 |
| た: | 15・16話って、箸袋と霧子か。いいじゃん(笑)。 |
| し: | 「これで行こう!」って自信持って仕掛けてたわけじゃないから…。 |
| た: | たまたま結果オーライという感じ? |
| し: | そこまで見失ってはいないにしても、狙いが定まってなかったというか。 |
| た: | そうやって聞くと、初めのほうってカチッカチッとしてるよね。最後もやることはいっぱいあったけど…。 |
| し: | 間に合わねえ! って感じだったね。 |
| た: | 黒岩はどうするんだとか…。そんな中で、よく36話(『新たなる敵! か?』)みたいのができたね。ラストに向けてカウントダウンに入っているのに(笑)。 |
| し: | 大事な最後の月に(笑)。 |
| た: | あれは凄いと思っただよ。『闇法廷』(23話)とかも。 |
| し: | 『闇法廷』の前哨戦が9話なんだけど、要は“ごっこ遊び”なんだよね。少女マンガでよくあるじゃない。『ここはグリーン・ウッド』とか、同じキャラクターで設定変えて。キャラクターがしっかりしてないと面白くないんだけど、それができるなと。 |
| た: | 初めて見た人が面白いかどうかは疑問だけど、『闇法廷』でも視聴率下がらなかったんだよね。裁判ばっかりやってる話で(笑)。 |
| し: | CMはさんでまだやってる(笑)。 |
| た: | やはり視聴者層が違ったということかなあ。 |