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マシントルネイダーの疾走
現場写真をベースに、撮影現場視点から『アギト』の舞台裏を切り取ってみようというコーナー。第1回は、「オープニング」を取り上げます。
(1)オープニング

ツインリンクもてぎ サーキットを疾走する3台のライダーマシン。
オープニング全体を貫く「走り」の撮影は、第1話の放送を3日後に控えた2001年1月25日(木)、栃木県・ツインリンクもてぎにて行なわれました。
コース上に結集する撮影隊の大キャラバン。
  1. 「ツインリンク」の由来であるオーバルコース・ロードコースをフルに使うため、サーキットが冬期休業するタイミングを狙う。
  2. ギルスレイダーやライディング用ギルス(本編登場はまだまだ先)を、造型スケジュールを前倒しして完成させる。
  3. 第2話の放送に間に合わせたい。

……諸条件を重ね合わせると、まさしくチャンスは一度きり。
前にも後にも、この日1日しかないという大勝負に出たスタッフでしたが、あえなく天気予報は「大雪」。そういう時期だからこそ、サーキットが休業するわけですから、当然といえば当然なのですが(泣)。
しかし、「東京では降りはじめた」という報告がひっきりなしに入ってくる中、もてぎ現地では、天候は崩れずに踏みとどまってくれたのでした。最終カットに田崎監督が「カット!」をかけた瞬間、堰を切ったように降りだすという、まさに絶妙のタイミング。スタッフの祈りが天に通じたのでしょうか。

コース上の三大マシン
勢揃いした三大マシンが、静かにスタートを待つ。
ギルスレイダーは、これがスタッフの前にも初お目見え。まだディテールの完成していないオープニング専用バージョン。タイヤも、オンロードタイプに履き替えています。

出番を待つキャストのあいだでは、「どのマシンがカッコいいか」論争が白熱。「おれのマシンが一番」と譲らない人も約3名(笑)。

藤田瞳子さん(小沢澄子役)は、ガードチェイサーがすっかりお気に入り。開発者としては当然?
藤田瞳子1
藤田瞳子2

カメラカー スーパースロー・機材
スーパースローカメラ
撮影には 600mm の超望遠レンズと、スーパースローカメラシステムが活躍。某局が「1台3000万円」(笑)と自慢しまくって有名になりましたが、通常のビデオ撮影ではありえない、なめらかなスローモーションを実現してくれる特殊カメラです。

こういう機材のサポートがあればこそ、ただの「疾走」を超えた映像表現が可能になるわけです。
他の番組に比べて特殊機材の使用頻度が高い『アギト』ですが、この日はとくに特殊機材の嵐。テーマを表現するためには、アイデアやコンセプトだけでなく、技術面のハードルもクリアしなければならないのが、映像の難しいところですね。

水のカーテン オープニングの冒頭、水面に揺らめく謎の図像から飛び出すように、水しぶきを破って登場するアギト。あのカットも、まさに超スローの世界ならでは。
そのために組まれた「水のカーテン」のしかけは、横幅5メートル以上にも渡ります。

暴風雨の中、甲板を這い上がる氷川誠。危険が伴うシーンだけに、リハーサルが入念に重ねられます。

登場人物の名前が暗示するように、『アギト』には、水にまつわる物語という面があるので、どうしても水がらみのシーンが多いのですが、中でもこれは最大規模。
塚田の「こぼれ話」にもあったとおり、誠役の要さん本人が愕然とするくらい一瞬のシーンのために、美術チームが渾身で作り上げたフェリー甲板は、画面には写しきれないほどの大セットに。

あかつき号オープンセット
暴風雨を再現するべく、消火栓を開放。人ひとり軽くぶっ飛ぶ水圧の中に突っ込んでいった要さんなのでした。
直撃!
直撃
放水開始
消火栓開放
→

不定期更新ですが、次回は「Gトレーラー」の予定です。

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